テレマークブーツ・カント調整を考える 1
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私の足の場合、アルペンスキーでもパラレルにして直立に立つと雪面に大して外よりに体重がかかります。
この場合、

◆山スキーで歩くとスキーが徐々に外側へ広がっていってしまう。
◆何でも無いフラットな雪面で外エッジをよく引っ掛けて転ぶ。
◆谷足イン側に乗りきれず、エッジングが甘い。
等の弊害があり、スキーが上達せず面白くありませんでした。

私の足は、膝が内エッジをしっかり踏みたいとなると、スキーセンターより内側に入ってしまい、膝加重が、スキーTOPに乗るといった感覚が無くスキーに乗れない。

カント調整というものの利便性を知り、調整付ブーツに変えたことで、かなりの改善がありアルペンスキーが上達したことはとても大きな経験でした。

スカルパT2はレース志向のプラブーツでない為かカント調整機構はありません。
テレマークは、本来雪面とのコンタクトに曖昧さがあるためと、ずらす滑りのスキーの為、あまり関係ないのかと思っておりました。

近年、プラブーツ+カービングスキーになってビンディングもプレートで嵩上げしカービングでも滑る時代です。
しかし、角付けが甘いのか滑りにおいてズレが多く、エッジングの利いたカービング感覚が得られません。

上のバックルを緩めにして曖昧にすれば、若干の改善が見られます

プロショップでブーツ調整を数万円かけてブーツのカント角そのものを変えることができますが、通常素人調整できる範囲のインナー側で調整してみます。

インソールをスポーツシューズ用の中からチョイスし変更、かなり改善する場合もありますが、手ごろなすべて、100円ショップの素材で試すと・・・・

①土踏まず用のアーチパットで足のアーチを確保します。
②スニーカー用のカップソールを縦半分に切り、加重の少ないほうに貼り付け加重感覚を確保します。
③踵にエストラマー製のヒールパットを踵に取り付け、踵の加重を中心で受け止められる様にします。
これでブーツを履き、膝の入り方などチックしてみて、スキーへの角付け等の加重が楽になればとってもリーズナブルです。

100円ショップのインソールでは程なくヘタリ、厚みが変わりますので感触が良ければインナーシューズの裏に布ガムテープの重ね張りをして形状をカットして整え調整します。

テープは、ヘタリが無く厚さも自由です。
カント調整を考える 2
インソールでカント調整は出来ると言い張るショップもあるが、ブーツはそもそもプラのシェルで型が出来ていますのでインナーにパット系を付けても調整がつかない場合の最終手段は、ビンディングそのものに角度を付けてしまう方法も考えられます。

取り付けビスにワッシャーをかまして角度を付ければOKなので簡単ですが、自分専用の板という限定版です。
アルペンの場合は、ブーツそのもの底(前・後)にカントになるスペーサーを接着して、スペーサーの厚み分ビンディングを調整してといった技も使えます。
私の場合、ショップでカント調整しガルモントを試しに履いてみると、カント最大値でかなりの改善が見られ、板に膝が素直に乗る感覚があった。
人は本来、骨の変形や関節に問題が無ければ、割と関節部分は自由度があるのですが、体が硬い人は、骨を支えている周りの筋肉に柔軟性が無く、この為、関節の動きを阻害し、不都合がおきます。

スキーの場合、大腿骨と脛骨の角度が、規定値以内でも体の硬い人は、股関節周りから足全体にかけての柔軟性がそもそも無いため、スキーとブーツにより足首をパラレルに固定されると膝の入る角度に問題が生じる場合があるのです。

最後は、カント調整機能付ブーツ
SCARPA はT1などレーシングモデルのみの設定が、09-10年モデルから、T2にもカント調整つきがラインナップ
T2 eco
ツアーからゲレンデ滑走まで、スキーヤーのレベルを問わずオールラウンドに性能を発揮するT2eco。
シェル形状はT2Xと同じですが、テレマークブーツでは初となる植物由来の樹脂、ペバックスRNEWを採用しました。
・植物由来の樹脂ペバックスRNEWをシェル素材に採用
・両サイドにブーツのねじれを抑えるトーションビームを搭載
・前傾角度調整レバー搭載(ウォークモード切り替え可能)
・熱成形可能なイントゥイションインナー採用
 
■材 質: シェル/カフ/タング=ペバックスRNEW
インナー=イントゥイションパフォーマンスフレックスG
ソール=プリント・スカルパ/ビブラム
■機 能: 3バックル
ブースターライト・ストラップ
カント調整機能、前傾角度調整機能(16°~19°)
スキー/ウォーク切り替えレバー
■重 量: 3,440g(27cm、1ペア)

2005 2006 2007
05-06モデル
トリプルGモデルの初期型だが2007年モデルと履き心地は変わらない。

カカト固定の切り替えは、後方ピンの引き抜きタイプで、ブローブをしたまま右手で左右切り替えるのには、一番楽なタイプだが、次年度より後方外側への切り替えレバーに変更された為、手袋をしたまま両足は切り替えしにくくなる
(オ@18800/09.12)
06-07モデル

好評だったトリプルGをベースに、バックルやパワーベルトを変更、さらに進化させたモデル。トリプルインジェクションというガルモント独自の構造を採用、三種類の異なる硬さのプラスティックをシェル本体に用い、ねじれは少なく前方にはしなやかな動きを実現している。アグレッシブな滑りにも対応するハードタイプで、ピステ、レースはもちろん、ファットスキーと組み合わせる場合のパウダー用としても高いパフォーマンスを持つ。熱成形によるカスタムフィットインナー仕様。
07-08モデル

トリプルインジェクションで最硬度を誇るエナGが、超軽量マグネシウムバックルを使用し、さらにグレードアップ。 ローワーバックルにはガルモント独自の「アイスブレーカー」ピンを新たに採用し、アイシングを激減します。 また、カントにもマグネシウムを使用し、より確かでより簡単なカンティング調整を可能にしました。 高耐久ライニングを採用した「GフィットHIGH」インナーを新たに装備。 全てのフリーヒールスキーに対応し、オン&オフピステの高速フリーライド、レース、山岳スキーに適したテレマークブーツの最高峰です。

◆シェル:Pebax
◆インナー:Gフィット HIGH
◆ポジション:19度/24度/フリーウォーク
◆ソール:スキーマウンテン、ISOアルパイン
◆サイズ:25.0~30.0cm(0.5cm刻み)
◆重量:1.810g(27.5cm)
◆カラー:ホワイト/レッド
◆用途:オンピステ、オフピステ、フリーライド、レーシング、スキーマウンテニアリング
2005 VS 2007 年モデルの比較
モデル サイズ
シェル(インナー)/インナー外長/ソール内長
重量
シェル/サーモインナー/インナー底外長
2005 27-28.5(27.5)/330mm/28.5mm 1627g/225g 片足 270mm
2007 25-26.5(26.5)/320mm/27.5mm 1520g/212g 片足 270mm
100gの違いは、マグネシウム採用で軽量化さてれているのか思いきやシェルは一回り違いますので、ほとんど軽量化になりません。
ブーツのサイズは、シェルの許容範囲に入るインナーブーツによって決ま。、自分の脚に合うインナーがシェルに入ればソール長が多少短くても問題なくOK
この為、私はサーモインナーより、普通のアルペンインナーを使用

ブーツ背面から見てみると、スカルパはそもそも、カント角がブーツ本体に無く、ガルモントは少しある。

そもそも、カントはある程度人の骨格は持っているので、スネを固めてしまうプラブーツに調整が無いのは困ると思うし、カント角0°では問題が出てきたのであろうT2も『 T2eco』からは装備している。

T2にT2eco のカント調整機能を移植できないかと画策。
基本出来そうだが、アウターヒンジ部分のアウターシェルの厚みが違い、カント調整のあるものはどれも1,5倍~2倍の厚みがあり、カント金具の応力を配慮した構造のようだ。

基本はカント金具が掛かればOKなので、部品取りをロストアローに問い合わせると、修理扱いのみで、部品供給はしていただけないとの事でした。

いくつかのショップに改造を問い合わせてみたら、一つのショップから可能との返事で

カント調整機能取り付けでございますが基本的に可能でございます。
ただし
① 改造に当たるため、メーカーによるサポートを受けれなくなる可能性があります
② 作業によりブーツに傷・押し跡がつきます
③ カント調整機能はネジを使っていますので滑走中に緩む場合があります
④ まれに、プラスチックの金型によってサイドのヒンジをはずした後に、穴の形状によって取り付けを断念する場合があり、その場合は元のヒンジに戻します(作業料は発生いたします)
等の、リスクがございます
料金といたしましては、1足分 部品・工賃セットで\6000と送料になります

至極、的確な解答で、誠意と技術があるのが伺えたので、検討を開始するが、基本、シェルの穴形状付近を少し加工すれば出来そうなので、径が同じで他に転用できそうなカント部品は、ガルモント(約1000円)なので、こちらで部品を頼みDIYを行おうと思っていたが、05-06モデルのシナGを入手してしまった。

スカルパT2は26(7シェル)だが、ガルモントはスポーツソックス一枚で合わせると26,5が良いのだが、入手したのは27(インナーサイズ)
シェルが25,0~26,5より一つ大きくなるので、26,5と比べてみても其の差0,5cm以上の広がり感がある、
ガルモントは、シェルが硬く曲がりが浅く敬遠していたのだが、履き比べてみると3バックルのシナーGより背が高い分応力が掛かるためか曲げやすく、T2ほど深いポジションは取りにくいが扱い辛くはなさそうだ。

カントを調整すると、膝がスキー先端に乗る。これで押さえの辛さから開放されそうだ。

インソールを選んで、ショップに持ち込みスカルパのヒータケースでインナーを焼いてもらった。
サーモインナーは初めての経験でもっとクッション性があるものかと思っていたのだが、以外に硬く、焼いた直後はフカフカとなってはいたもののウォームタイツの縫い目の布溜がスネにあたって跡が残るほどで痛くなり、踵の収まりも悪くなってくる。

インナー外部が使用時にシェル内部の刻印突起部と布ぶぶんが擦れて痛むので、インナーにテープを張っておいた。この辺は要改良であろう。

保温性が高く軽量ではあるサーモインナーだけど、アルペンブーツの普通ののインナーと交換した。
インナーブーツは高さと長さがほぼ合えば問題が無いので、手持ちのアルペンブーツのものを使用